穏やかに。
鏡のように。
澄んだ空気が、動かない。
微動だにせず。
佇んでいる。
西の空から、東の海へ。
南の谷から、北の山へ。
空高く、真っ直ぐに。
昇っていく煙を見上げている。
一枚の葉も動かず、一粒の水滴すらも落ちることはない。
この空気の中で、地面の上で。
窒息死しそうな生き物たちが。
火を焚き、命乞いをし。
供物をささげ。
騒ぎ立て。
届くはずのない祈りを。
変わることの無い世界へ。
僕はただ。
その、無力感に苛まれる生き物を。
海の底から、見下ろしている。
冷たい世界と、温かい世界。
二つがぶつかることがあれば。
やがては、凪ぎは、懐かしく。
望んでも手に入らない、遠くへと。
今、見えている景色が、揺らがないうちは。
僕の瞳は、凪いでいる。
いつも、自分だけはと、その世界から隔絶されて。
その実、世界を求めているのは、いちばん、自分しかいない。
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